あられ

■先日撮影で森に入った折、午前中は晴れていた空が、昼過ぎ、にわかに暗く曇りだした。
■こずえの向こうの方から「ずずーん、どろろ」と地響きのような音。
■なんだ?と思っていたら、雪が降り出して、それが瞬く間にあられとなった。その振り方の凄まじいこと!
■ぱらららら…。5~7mmほどの丸い雪塊がひっきりなしに落下してエゾマツの枝をたたく。そのあまりの量と勢いに、視界が白く煙ったようになる。
■そうか、さっきの地響きのような音は、雷鳴であったか。
■こんなときはエゾマツの根元で雨宿りを決め込むに限る。
■リュックに詰め込んだチョコレートを少しずつかじりながら、いつやむとも知れぬ真っ白い冬のスコールを眺めていた。
■そうだ。いまおもえば、惜しい事をした。
■こんなときは雨宿りなどせず、薄暗い雪雲にむかって口を大きく開け、あられをいっぱいに頬張ってやればよかったのだ。