新宿写真展・4日目

朝イチの来客は玄光社「デジタルフォトテクニック」誌の編集者FさんTさんFさん。事前に連絡をいただいていて、今日始めてお目にかかりました。昨今の写真界はデジタル化が加速度的に進み、玄光社でもその時代の流れに応えるため日夜取材をすすめられているそうです。
以前この日記に書いたとおり、同社の姉妹誌「フォトテクニック」誌(「デジタル」がつかない)には、2月20日発売の春号グラビアページでお世話になることが決まっているのですが、今回はそれとは関係なく、この写真展のことや今後の活動のことなどいろいろお話をしました。
じつは今回の個展に出展している作品はすべてデジタル処理によるインクジェットプリントです。エプソン社製の顔料インクジェットプリントを使用し、ピクトリコ社製の用紙に出力しています。作品の原版自体も、全43点中9点のみポジ作品のスキャンデータからの出力で、残りは全てデジタルカメラによる撮影作品です。
で、その仕上がりがどうかというと、見た目では従来の銀塩処理によるプリント作品ともうほとんど違いがわからない、高いレベルに達しています(従来処理との比較に意味が有るか否かは別にして…)。
僕は今年に入ってから顔料インクプリントによる写真展を始めました。数年前からすでに幾多の作家たちがインクジェットによる写真展を行ってきてはいるのですが、果たして僕が自らの写真に求める森の重厚な雰囲気や静寂感、空気感、生命感などが、顔料による「塗り絵」で表現できるものなのか、一昨年にデジカメを本格導入して以降もずっと確信を持てずにいました。
しかし、インクや用紙のマッチング、画像の各種補正に関して1年間くらい「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤を繰り返した末、デジタルプリントにありがちな「浮ついた色調」を抑え、しっとりとした森の質感を過不足無く表現することがようやくできるようになりました。
今回の作品、見ていただく方により直接的に被写体と関係を結んでいただけるクリアなものになったかな、と僕は密かに自負しているのですが、いかがでしょう?
用紙の選択やそこに込めた表現意図などに関しては、今回協賛企業になってくれたピクトリコ社の公式サイトに僕のインタビュー記事が近日中に掲載される予定です。
ピクトリコ公式サイト
→http://www.pictorico.co.jp/
さて、会場には午後もたくさんの来場者が。あわただしくしていてなかなかゆっくりお話ができず、みなさん、すみません。
閉館後はちょうど終了間際に来てくれたライターのHさんと、彼女の友人でコピーライターのTさんと軽くお茶を。で、彼女らと別れた後、いつも世話になっている出版社のUさん宅で今夜はお泊り。いま東京都写真美術館で行われている展示に関して、夜が更けるまでいろいろ意見交換。なんだか、ちょっと考え込んでしまった…。