115号線

福島市街地から国道115号線で、東へ。海の方へ。
霊山から相馬への街道を走る。
自衛隊車両、建築資材を積んだ大型トラック、「医薬品保冷車」と書かれた箱トラ、札幌や三重や名古屋や、さまざまな地名のプレートをつけた車たち。
この、じつにのどかな谷間の街道にはいささか不釣り合いな数の車両が、一列になって、東へ、海の方へ向かう。
軽い渋滞による、ゆっくりとしたスピード。のんびり車窓の外を眺めれば、周辺の景色のなんと美しいこと。
東から、海の方から、何ものにも遮られない清らかな朝の光が、谷筋に差し込んでくる。
沿道の木々の枝先に柔らかな若葉の萌黄色が点々と灯る。逆光に透き通る春紅葉。民家の庭先のスイセン、レンギョウの黄、モクレンの高貴な紫の花々が咲き誇る。
そして、やさしくほのかな紅をおびた、満開の桜。
ちょうど通学の時間なのか、小学生の兄妹がふたり、花々に負けないくらい楽しげな笑顔を咲かせながら、桜の下を東に向け、朝日に向けて、かけていった。
その光景は、それはそれは美しく、でもあまりに美しすぎて、胸の奥がちりりと痛む。