DIY追記

■2x4材には結構節が多い。節の部分は材が硬い。ノコを入れるにもネジ・釘を打つにも、厄介だ。
■でも、ネジ穴を打つ必要があった為、節にドリルを入れた。
■そのとき、ドリルの刃がわずかに材を穿つやいなや、そこから濃厚なマツヤニの匂いがムッと立ち昇ってきた。
■それはまぎれもない、木の”体臭”、つまりその樹の”生”の芳香だった。
■2x4材が、その香りを通して主張していた。たとえ木材になろうとも、樹はそもそも”生き物”なのだよ、と。
■節材にしろ、アテ材にしろ、人間がその扱いに困る材ほど、その主張は強く、また、ストレートに迫ってくるものなのかもしれない。
■それらは樹の生活の軌跡であり、「わたしはこういう環境の中でこうして生きてきましたよ」という、目に見える生の痕跡だ。その部分に、より濃厚にいのちのエッセンスが宿っていても不思議はない。
■ところで、もし工業産品のようにきれいに品質の揃えられた、節の一つもないような材を扱っていたならば、または、節という厄介物をとことんまで避けて作業をしたならば、僕はこんな気付きを得られただろうか――。
■ドリルで節に穴を穿ちながら、ああ、扱いやすいものばかりに囲まれていてはわからないことがあるのだな、と思ったのだった。