News23「凶気の矛先」

■昨夜のTBSテレビ「News23」を、食い入るように見てしまった。特集「凶気の矛先」。
■昨今の雇用不安や生活不安に苦しむ人たちがたくさん登場した。
■彼らの置かれている状況を見て、感じた。
■社会に対して”やり場の無い”状態にあるのは、人々の「不満」「不安」「憤り」といった内的・心理的なもののみでは、すでに無くなっているのだ。
■いまや、人々の具体的な「生活」、さらには「身体」「生命」までもが”やり場”を、つまり”居場所”を失いつつあるという現実。そして、それがもはや、決してある特殊な境遇におかれた人たちに限って起こりうることではなくなっているという事実。
■アメリカの経済破綻を待つまでも無く、じつはもうかなり前からこうした冷たい現実は、誰彼の区別無く背後にヒタヒタと忍び寄っていたのだろう。
■テレビを観ていて、ぞっと背筋が寒くなった。
■社会を覆うこの”冷たさ”は、なんだろう。なぜ人と人との間にこんなにも”うすら寒い”風が吹くのだろう。
■まるで放置された風呂の湯船のように、表層だけはカッカと熱く、しかし、下層には冷水が重たく沈み込んでいる。いまその冷水の層が、厚さを増し、冷たさを増している。
■攪拌しなくてはならない。対流を起こさなくてはならない。でも、どうやってそれをすればいいのだろう――。
■昨夜の番組を観る限り、悲観的にならざるを得ない。
■でも一方で僕は、希望は必ずある、と信じている。
■人間は、どうしようもく非力で愚かだけれど、しかし、確かに”いきもの”なのだ。”生きるもの”として、”生きていくもの”として、非力だからこそ、必要だからこそ”社会”を作って生きてきたヒトの本性が、きっといまの社会の只中にあっても一筋の希望をうむのだろう、と僕は思う。