不定期日記

Sさんの感想に思う

『わたしたちの「撮る教室」』について、いち早く購読してくれた友人のSさんが、
Facebookで感想と考察を書いてくれていました。
(投稿が「友達の友達まで公開」設定なので、ここにはシェアしませんが…)
その考察が的確で、要所を突いてくれていて、
「ああ、そこをしっかり読み取ってくれているのか…」とありがたい気持ちになりました。
まず、テキストについて。
たとえば、僕があえて二つの読点で途中を区切って作文した一文に関して、
そうなっている(区切って表現されている)ことの意味、
つまりその一文の主意、著者の本意が何であるかを大切かつ正確に酌み取ってくれていました。
また、この本で紹介した取り組み(=生徒たちによる写真集づくり)そのものがもつ構造(つくり)や、
そうしたつくりがもつ意味などについても、Sさん流の言葉と解釈で考察を加えてくれています。
そこまで丁寧にテキストを読んでもらえ、
また、この取り組みの意図を受け止めてもらえたことについて、
そのSさんの丁寧さが、主著者としては、本当に、本当に、ありがたくおもえたのでした。
同時に、ものを作る側の人間として襟を正したい気持ちになりました。
本当に、一字一句、句読点一つ、いい加減にはできませんね。
僕のものづくりは、まだまだ甘い。
もちろん、Sさんのような読み方・捉え方が「唯一の正解」なのではありません。
これはもう言わずもがなですが、本はすべて、出版されたのちは読者のものです。
全編さらりと読み通してもらっても、テキストや写真を感覚的に捉えてもらっても、もちろん結構です。
そのための「写真絵本」体裁でもあります。
なにより、本書に登場する生徒たちが、(僕にとっては)ほんとにみんな“美しい”。
ぜひ気軽に、彼らに「会いに来て」ください!
本としては、拙く、また彫りの浅い著作ながらも、
著者としては、読んでくださったみなさんそれぞれのうちに、
それぞれにとっての「よい何か」が一つ二つでも残るといいな、と願っております。
ぜひご一読ください。