Tさんを偲ぶ会

今日29日は、札幌市旭ヶ丘の「ギャラリー門馬」で、一日だけの展示とスライド上映。昨年4月に亡くなった恩人Tさんの、一周忌を記念するイベントだった。
イベントといっても、Tさんと親しかった画家や写真家、音楽家らがそれぞれの作品をもちより、それを囲みながら、おなじくTさんと親しかった友人知人たちが茶話会で語らうという、とてもアットホームな雰囲気のものだった。
集まった20名弱の方々とともにTさんを偲んだ。
生前、経営していた喫茶店にたくさんの人を集わせ、そのひとりひとりの心をやさしく暖めてきたTさん。本当に稀有な存在の人だった。僕も本当に世話になり、たくさんの励ましをもらった。
いまTさんは、死してもなお変わらずにこうして人々を集わせ、暖める。でもそれだけに、いまここに肝心のTさん本人の姿が無いということがなんとも不思議に思える。そしてそのことが、心にまたTさんとの別離の悲しさをよみがえらせる。
以前の日記にも書いたのだが、僕はTさんに初めての作品集である『森のいのち』を直接見せることができなかった。Tさんの逝去に本の完成を間に合わせることが出来なかったのだ。
それは僕の中で大きな悔いとして残っている。しかし、悔やんでも仕方の無いことだとも分かっている。
僕はこれまでどおり、淡々と、森の写真を撮り続けるしかない。それがきっと、いまも別の世界から僕らの心を暖め続けているTさんの笑顔に報いる唯一の方法だと、僕は思っている。