不定期日記

写真教室/小さな森de絵本づくりWS!

■20日
道民の森で写真教室。天気は最高!暑いくらい! カメラの基礎のレクチャーをした後、外へ出て、散策路沿いの花々や風景を撮影。
ニリンソウ、シラネアオイ、ヒトリシズカ、キバナイカリソウなどの山野草が見頃。周囲の森は「春もみじ」も少し落ち着いて、目にまぶしい、あふれんばかりの新緑。
屋内に戻った後は、参加者それぞれの「今日のとっておきの一枚」を集めて、即席スライドショー写真絵本作り。また、それぞれの作品の講評や、ワンポイントアドバイスなど。
ちょっと時間配分や講義内容に反省はあったものの、楽しい1日を過ごすことができました。参加者の皆さん、ありがとうございました!
■21日
札幌市の大通公園の西端にある札幌市資料館を会場に、「小さな森de絵本と音楽を楽しもう!」イベント第一弾。
10時から15時までは写真絵本作りワークショップ。30組の、主に親子連れの参加者のみなさんとともに、資料館の敷地内で「自然の美しさを伝える絵本」を作ってみました!
イベント開始時は、外は気持ちのよい青空。燦々と降り注ぐ日の光で、資料館裏庭のサクラもナナカマドもホオノキもイタヤカエデも、木々の若葉はみんなみんな、明るく眩しく透き通っています。咲き誇るライラックも、花壇のパンジーも、じつに鮮やかです。
「ああ、これは最高だ!」などとワクワクしながらレクチャーをはじめます。でも、屋内講習が終盤に差し掛かったところで、なにやら窓の外がにわかに暗くなってきました。あれ?雲が出てきたのかな…。すると、参加者の子どもの誰かが「あ、雨だ!」と声をあげました。
あ…。確かに窓の外をよくみれば、目視で確認できるくらいの雨脚で、雨が降ってきたではないですか。会場内に、「ええ…雨なの…?」という、ちょっと残念そうな雰囲気が漂います。青空と白い雲、まぶしい新緑という絶好のシチュエーションにワクワクしていた子ども達にとっては、たしかにちょっと気持ちがしぼむ雨です。
しかし! ぼくにとっては「あああ、これは“もっと最高”だ!」でした。
萌え出たばかりで産毛を密生させた若葉の上や、咲いたばかりの花々の新鮮な花弁の上に落ちる雨だれ。それはコロコロとはじけるような丸い水滴となり、まるで清楚で高貴な宝石のように葉や花を飾ります。例えば、若いホオノキの葉に乗った雨だれなど…ああ、それはもう美しくてたまりません…。雨の中での自然物撮影は、じつは、願っても無い「世界の美しさを知るチャンス」なのです。
屋内でのレクチャーを終え、内心密かに「雨だ、雨だ、いいぞいいぞ」とほくほくした心持ちで外へでました。すると、あれ? 雨が上がってる。青空と日差しが戻っています。
まるで奇跡のようでした。草木の葉にも花々にも、思った通りに、小さな雨だれの宝石たち。その一粒一粒に、5月の透き通った日差しがそっと差し込みます。
小さな森の神さまの、本当にステキな計らいです。
もちろん、参加者の子ども達、また自身も絵本作りに参加されたお母さんたちが撮影した写真も、すんばらしい名作が大豊作。自然の美の繊細さ、力強さをたっぷり伝える写真絵本がたくさん誕生しました。
「読んだ人が“さっぽろの自然っていいな!”と思えるような、世界で一冊だけの絵本を作ろう」を掛け声に実施したワークショップ。まさにそのようになりました。嬉しい限りです。
ワークショップの後は、同会場で「小さな森のコンサート」。ハンマーダルシマーの国内第一人者・小松崎健さんの生演奏と、読み聞かせ・朗読師の興膳津さんの朗読による、小寺写真絵本作品3作の読み聞かせコンサートです。
北欧の伝統打弦楽器ハンマーダルシマーの繊細で清らかな音色が、歴史ある札幌資料館の木造の講堂に気持ちよく響きます。暗くした会場内に、ぼくの写真絵本のスクリーン映像が浮かび上がり、そこに興膳さんのゆったりとした朗読が重なります。
自分の作品を参加者の皆さんに見ていただいているわけですが、このぼく自身、本当に心地よい時間を味あわさせてもらいました。
ぼくからは、3作品を作った時のエピソードや、どんな思いを込めて森で写真を撮り、絵本を作っているのかのトーク。1時間強の、音と声と光のコラボレーションコンサートでした。参加者の皆さんに、ひととき心地よい森林浴タイムを味わっていただけたとしたら嬉しいです!
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なお、この「森de絵本と音楽を楽しもう!」企画には、じつは第2弾があります。
7月22日、こんどは札幌・藻岩山山麓にある「奥井理ギャラリー」を会場に、写真絵本作りワークショップと小松崎さん興膳さんとのコラボによるコンサートによるイベントを行います!
絵本作りWSが終わった後には、なんと、参加者が作ったできたてほやほやの作品を、朗読師・興膳津さんが読んでくれ、かつ、小松崎健さんのハンマーダルシマーがそれを生伴奏するという、超スペシャルな作品発表タイム!
コンサートの方では、6月刊行の新作「いろいろはっぱ」のお披露目も、もしかしたらできるかも(いや、きっと、ぼくが我慢しきれずに、頼まれもしないのにお披露目しちゃうでしょう…笑)
詳細は後日。