レフ・トルストイ「アンナ・カレーニナ」(新潮文庫/木村浩訳)、読了!
フョードル・ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」を読んだ時も
同じ感覚を覚えたのだけど、いま、ぼくは猛烈に、ひとこと言いたい。
文豪、長いよ! 笑
ここまで何ヶ月かかったと思ってんの? 笑
ただ、国民文学を背負ったそれら文豪の方々の、
あれもこれも盛り込みたい気持ちや気概、わかる。
そして、あれもこれも盛り込んで、
それぞれにひたすらねちっこい描写を重ねて、
結果、超絶な長さになっているのに、
全体として大きな破綻のないエンターテイメントになってるのが、すごい。
「アンナ…」にしても「カラマ…」にしても、
それぞれの人物の生き生きとしたキャラ立ち。
ロシアの貴族や民衆の思い・振る舞いに深く共感し得たかとえいば
かならずしもそうとは言えないものの、確かに、面白かった。
ただ、とにかく“お腹いっぱい”になったので、
いま、中勘助「銀の匙」を静かに静かに読んで、箸休め中。2巡目。
さっぱりとしながらうるうると滴る水蜜のごとき妙味を楽しんでいる。