不定期日記

即興

前回の投稿に書いた通り、27日は網走で「オホーツクみどりネットワーク」の皆さんの全体会議でスライド上映講演をしました。
「みどりネットワーク」さんは、網走や北見などオホーツク管内で緑化や森林保全、自然体験や観光の促進等「みどり」に関わる活動をされている民間団体と行政が作るネットワーク。それぞれに多様な活動間の連携や情報共有を通して、次世代にオホーツクの豊かな「みどり」をつなげる活動をされています。
講演では、僕がフィールドとする「森」の視点から、そもそもそうした「多様さ」と「つながること、つなぐこと」とが、「みどり(自然)」が私たちに人間に示してくれる“あり方・生き方”の要諦ではないだろうか、というようなお話をさせていただきました。
なお、最近の講演ではときどき、講話の途中に「聴講者による即興作業」の時間を盛り込むことがあります。その場でごくごく簡単な「創作物」を作ってみるという、いわばちょっとした余興なのですが、何の予告もなくいきなり「ではみなさん、これから“作者”になってもらいます」とやりだすので、講演を「聴く」だけのつもりで参加されていた聴講者にとっては、ちょっとギクリとする時間のようです。
特に、今回の聴講者の皆さんは、皆さん、大人。これが例えば小学生の子どもたちだと、持ち前のノリと柔軟さだけぱぱっとやり遂げちゃうのですが、ある程度の年齢を重ねると、「即興でなにか創作する」ということへの心理的ハードルはぐぐぐっと上がりがちです。(かくいう僕も40代のおっさんなので、気持ちはすごくよくわかる…)
「では、やってみましょう!」と僕が言いだすや否や、会場の空気が一変するのがわかります(笑)。みなさん、視線をすーっと机の上に落とし、極力僕と目が合わないように気配を消して…(笑)。
しかし、いつものことながら、決して心配には及びません。今回の聴講者の皆さんによる「作品」もまた、素晴らしいセンスが随所にキラリと光る秀作でした!「笑点」の大喜利並みのかなり即興的な創作なのですが、そこには、笑いあり、また感動あり。じつにおもしろかった。
普段から「みどり」に関わっている方々って、もしかしたら“詩人の気”が濃いのかもしれませんね。講師としては、とても楽しいひと時をご一緒させていただきました!